低層マンションとは?高層マンションとの違いやメリット・デメリット

この記事のざっくりしたポイント
  1. 低層マンションの魅力は閑静な住宅街に建つことが多いので、住環境が良い場所が多い
  2. 壁式構造の物件が多いので地震に強い
  3. 駅や繁華街から離れている点や、間取りが限られリフォームがしにくい点、共用設備が少ない点などがデメリット

 

マンションを選ぶときに、低層のマンションがいいのか高層のマンションがいいのか少し悩むところですよね

 
 

多くは高層マンションを選ぶ人が多いですが、近年は低層のマンションも需要が見直されているようですよ。

 
 

低層マンションに住むのはどんなメリットやデメリットがあるのか知りたいですね。

 

マンションを購入するときや賃貸するときに高層階に住みたいと思う人がどちらかといえば多いといえるでしょう。しかし低層マンションにもさまざまな魅力があり、低層階ならではの特徴をしっかりと理解すると非常に住みやすく快適な生活を送ることができます。では低層階のマンションにはどのような特徴があり、メリットやデメリットがあるのでしょうか?この記事では低層階マンションにスポットを当て、特徴やメリット、デメリットについて解説します。

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低層マンションとは

低層マンションとはどのようなものかというと、一般的には最大3階建て程度のマンションを指します。しかし、そこまで明確な区分はありません。少しコンパクトであまり戸数が少ないマンションが多いといえるでしょう。

マンションには中層・高層マンションも存在する

低層マンションのほかには中層マンションや高層マンションなどがあります。中層マンションは一般的に3階建て~5階建てのマンションを指し、高層階は、6階建て以上のマンションと一般的にはいわれています。しかし、これも低層マンション同様明確な区分はありません。5階建てでも高層マンションと表されている場合もあるのです。

また近年、タワーマンションなどと呼ばれる超高層マンションも見られるようになりました。20階建て以上のマンションを超高層マンションといわれていますが、超高層階マンションが多くなっているのでこれらを高層階マンションと称するケースも増えています。超高層マンションに関しては低層や中層とは異なり、明確な基準が存在しているのです。建築基準法第20条により高さが60mを越える場合には構造の規定があります。

MEMO
「超高層」という用語は建築基準法第20条では用いられていないが、高さが60mを超える建築物に対してそれ以下のものと異なる構造の基準を設定しているため、高さ60m以上とほぼ同程度の高さとなる「階数20階以上のマンション」を超高層マンションとして取り扱っているケースが多いといえるでしょう。

低層マンションのメリット

 

低層、中層、高層、超高層など、色々なマンションがあることがよくわかりました。

 
 

そうですね。しかし不動産会社や販売会社によって階層によるマンションの呼び名はさまざまですので、一概にはいえませんね。

 
 

なるほど。では低層マンションにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

 

ここからは低層マンションのメリットについて見てみましょう。

第一種・第二種低層住居専用地域に建てられる

低層マンションを建てる最も大きな理由は高さのある建物を建築することができないということが挙げられます。エリアによって高さの制限があり、低層マンション、は主に第一種・第二種低層住居専用地域と呼ばれる地域に建っているケースが非常に多いのです。このような地域は主に住宅地域が多く、周囲には一戸建ての住宅が多いことが特徴といえます。

住宅が多いエリアの特徴として落ち着いた閑静な住宅街が多いことが挙げられ、このような住環境に低層マンションは建っているのです。ファミリーの世帯が多く、近隣にも買い物ができる施設や病院など生活に便利な施設があることが多いともいえるでしょう。

高層マンションに比べて資産価値が安定しやすい

低層マンションは資産価値の安定といった点で高層マンションよりも優位性があることが挙げられます。低層マンションは前述しましたが住宅街に建てられることが多く、住環境の快適さが維持されやすいといった点が特徴といえるでしょう。そのため資産価値といった観点から考えると資産価値が下がりにくく安定する傾向にあるといえます。

MEMO
近隣の住環境はマンションの資産価値に大きく影響するので環境が整っている分、資産価値が安定しやすいのです。

エレベータ待ちがなく、階段で降りることも容易い

前述しましたが低層階マンションは一般的に3階建て程度のマンションをさしますので、エレベータなどを利用する必要がありません。高層や超高層マンションで居住するとなると、どうしてもエレベータを利用しなければいけないので、エレベータ待ちといった不便さを感じる場面があるかもしれません。

しかし低層マンションであれば、階段で昇降しますのでエレベータ待ちなどのわずらわしさがありません。階段を利用しても最大3階程度ですので、そう負担に感じることはないでしょう。これも低層マンションの大きなメリットといえます。

壁式構造の物件が多いので地震に強い

低層マンションの工法で主に使用されるのは壁式工法と呼ばれる工法です。壁式工法とは板状の壁や床を主に使用し、建築される工法を指しています。柱や梁ではなく壁により面で建物を支える工法であることが特徴で、面で支えるので地震に強いともいわれているのです。近年の地震被害の多さからも壁式工法による低層のマンションは特に注目されています。

MEMO
地震で揺れやすい高層マンションよりも安心で安全な低層マンションを選択する人も増えているといえるでしょう。

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低層マンションのデメリット

 

なるほど。さまざまなメリットがあって魅力的ですね。

 
 

はい。特に住環境が整っているエリアにあることが多いので快適な生活が期待できますよね。

 
 

では、低層マンションのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

 

低層マンションはメリットだけではありません。デメリットも考えられますので低層マンションを選ぶ前にしっかりとメリットとデメリットを理解しておく必要があるでしょう。ここからは低層マンションのデメリットについて解説します。

用途地域の関係で駅や商業施設から少し離れた場所に建てられているケースが多い

先ほど低層マンションは買い物や病院などの住環境が整っている閑静な住宅街に建っていることが多いと前述しました。反面、閑静な住宅街にあるので駅や大型の商業施設などからは若干距離が離れた場所であることが多いといえます。都心部や繁華街に近い場所での生活を好む人には少し合わないかもしれません。車を主に利用する人や、小さい子供さんがいるご家庭などにどちらかといえば向いているといえます。

戸数が少ないので住人同士の顔合わせ機会が多い

これも低層マンションの特徴について少し前述しましたが、戸数が少ないことが挙げられます。まれに戸数が非常に多い低層マンションもありますが大部分の低層マンションは、戸数があまり多くありません。多くても10戸から15戸程度でしょう。戸数があまり多くないので住人同士が顔を合わせる機会が多いのです。感じがいい住人ばかりだとあまり問題はないのですが中にはあまり相性が良くない住人がいるかもしれません。

しかし戸数があまり多くないため、高層マンションなどと比較しても顔を合わせる機会が多くなってしまいます。特にマンションは共同住宅ですので、何かと関わらなければいけないことも多くなるでしょう。近所付き合いが密接になりやすい点もデメリットといえるでしょう。

MEMO
以前その地域で近隣トラブルがなかったか、などを事前に調べておくことも大切です。

共用施設が高層マンションに比べて少ない

高層マンションと比較すると共用部分が多くない分、共用施設が多くありません。共用施設とはどのようなものを指すのかというと、オートロックや防犯カメラ、エレベータなどが当てはまります。共用の施設があまりなく、防犯面の設備などに対し、物足りなさを感じてしまうかもしれません。共用施設の少なさがデメリットとして挙げられるでしょう。

間取りの選択肢が少ない、リフォームもしにくい

低層マンションのメリットとして壁式工法のため地震に強いと解説しました。しかし、反面壁式工法は耐力壁を撤去できないため間取りの自由度が狭まり、リフォームしにくくなってしまいます。ライフスタイルに合わせて間取りを変えたいと思う人には不向きといえるでしょう。

低層マンションと高層マンションはどっちが良い?

 

メリットが反面、デメリットともなっていますね。

 
 

そうですね。自分にとってのメリットとデメリットをしっかりと比較する必要があるでしょうね。

 
 

結局、高層マンションと低層マンションはどちらがいいのでしょうか?

 

ここまでは低層マンションのメリットやデメリットについて解説しました。では高層マンションと比較するとどちらがいいのかといった点が気になるところです。低層マンションと高層マンションをそれぞれ比較してみましょう。

低層マンションに向いている人の特徴

高層マンションと低層マンションのメリットやデメリットを列挙して低層マンションに向いている人がどのような人なのかを分析してみましょう。まずはそれぞれのメリットとデメリットを表にまとめ箇条書きにしてみました。

  低層マンション 高層マンション
  メリット ・閑静な住宅街に建っている
・資産価値が安定している
・地震に強い
・エレベータ待ちがなく会談が負担にならない
・眺望がいい
・共用設備が多い
・交通の便が良く都心に多い
・あまり特定の近隣住人と顔合わせしない
  デメリット ・交通の便や繁華街からは少し距離がある
・近隣住民と顔合せしやすい
・共用設備が少ない
・リフォームが少ない
・管理費が高くなる
・高層階は地震で揺れやすい
・エレベータ待ちが起こる

上記のようにまとめることができます。この表を踏まえ、低層マンションではどのような人が向いているのでしょうか?基本的に住宅など家族世帯が多いエリアでもあることから、小さな子供さんがいる家族世帯には特に向いているといえるでしょう。小さなお子さんがいる世帯の場合、マンションなどに住んでいるとお子さんの走る音などが原因で騒音トラブルが起こることがあります。

例えば低層マンションの1F部分などに入居することによりこのようなトラブルを回避することも可能です。小さなお子さんがいる世帯は特に低層マンションがおすすめといえるでしょう。

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まとめ

低層マンションと高層マンションにはそれぞれ特徴があり、好みも大きく分かれることが多いようです。その人のライフスタイルによって変わるのでどちらがいいとは一概には言えません。低層マンションの魅力は閑静な住宅街に建つことが多いので、住環境が良い場所が多い場合が多いです。しかも壁式工法のため、地震にも強いので災害が心配な人にも好まれます。

反面、駅や繁華街からは離れている点や、間取りが限られリフォームがしにくい点、共用設備が少ない点などがデメリットです。それぞれのメリットやデメリットをよく理解し自分にとってのベストなマンション選びに役立てましょう。