- より安く住まいを手に入れる1つの選択肢として、リノベーションが人気になった。
- リノベーション業者や専門道具、金融機関のローンなどが増え、誰でもリーズナブルに理想の家が手に入る環境が整ってきた。
- 安価な材料や設備が増えたことにより、業者に依頼したとしても低価格でのリノベーションが可能。
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事務員
浜崎編集長
リノベーションとリフォームの違いとは?
まずは、リノベーションとリフォームの違いを簡単に説明します。両者とも住宅の改修工事を指しますが、目的が少し異なります。
リフォームは古くなったものや壊れたものを修理する意味合いが強い一方、リノベーションは修繕だけでなく、価値を向上させる意味合いを含んでいます。
機能面だけではなく、デザイン面や住み心地なども含めて価値を向上させるのが、リノベーションです。
浜崎編集長
リノベーションの人気に火が付いた背景とは?8つの理由を徹底解説!
浜崎編集長
多様性が好まれる時代背景
浜崎編集長
旧来、日本ではマイホーム市場の拡大に伴い、建売の新築住宅が多く販売されました。その中で、「新しいものが素晴らしい」という新築至上主義とも呼べる価値観を持つ人が増えました。
しかし昨今では、新しいものより自分らしいものを好む人が増えています。中古住宅では、現在の新築住宅にはないデザインや間取りがあります。そういったものをネガティブに捉えるのではなく、一つの個性としてポジティブに捉える人が増えたのです。
中古住宅の良さを活かしながら現代の住まいにアップデートすることができるリノベーションは、多様性を良しとする現代人の価値観にマッチしていると言えます。
家族の形や働き方が多様化
家族の形や働き方が多様化したことも、リノベーション人気の理由の一つです。
浜崎編集長
事務員
浜崎編集長
そういった変化から、2~4LDKなどの一般的な間取りや設備では満足できない人が増え、既存の住宅を安価に変更できるリノベーションが人気になりました。
[ad08]高騰する物価と上がらない給料
日本人の給与所得が増えていないにも関わらず、不動産の価格が値上がりしていることも要因です。
下の表は、厚生労働省が発表している平均給与の推移です(算出の方法:1年勤続の労働者の平均年収を2015年の消費者物価指数で補正したもの)。
日本はバブル崩壊以降、長きにわたる経済低迷で労働者の賃金は停滞を続けてきています。
参照元:令和2年版厚生労働白書
上記のように、この20年平均給与が上がっていない(むしろ下がっている)ことに加えて、税金や社会保障の負担は重くなっています。
浜崎編集長
それに比べ、不動産の価格は伸びています。以下の表は、国土交通省が発表する全国の不動産価格の動向を指数化した2008年~2021年の不動産価格指数です。
参照元:国土交通省
マンションを中心に不動産価格が右肩上がりになっていることがお分かりいただけるかと思います。
こういった背景から、バブル崩壊前に比べ、不動産を購入するハードルはかなり高くなりました。結果として、より安く住まいを手に入れる1つの選択肢として、リノベーションが人気になったのです。
[ad09]少子高齢化による家余り
日本全体で家が余っていることも、リノベーションが人気である理由です。
少子高齢化で、日本の人口は減少傾向です。首都圏など一部の都市部では人口が増加している地域もありますが、田舎にいくにつれて家が余るようになりました。特に過疎が進んでいる地域では、管理されていない空き家が問題にもなっています。
そういったことから、以前より中古住宅が市場に出回るようになりました。
事務員
地球温暖化による気候変動が続いている昨今、全世界で二酸化炭素の排出量を減らす取り組みが行われています。
マイホームの購入をする30代前後の世代はこういった教育を幼少期から学校で受けてきている為、それ以前の世代の方に比べて環境保護の意識を強く持っている人も少なくありません。
リノベーションを志向される方の中には、環境にも優しい点に魅力を感じている方も少なからずいると思われます。
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中古不動産市況の活性化
これまで説明してきたような環境の変化を受け、中古不動産市場が活性化しました。インターネットの普及もあいまって、今では誰もが日本全国の中古不動産を気軽に探すことができます。
また最近では、不動産会社がリノベーションを実施した状態で販売されるリノベーション済み物件も増えました。リノベーション済み物件であれば新築同様に綺麗な物件を手間なく手に入れることができます。
また、すぐに住み始めることもでき、資金計画が立てやすいため、リノベーションをするのはハードルが高いという方にもおすすめです。
浜崎編集長
融資を受けやすくなった
中古住宅をリノベーションするという選択肢が一般化したことから、各金融機関もリフォームに関する様々なローン商品を出しました。中古物件の購入やリノベーションの資金調達のために、ローンを活用するハードルは下がっています。
例えば、メガバンクである三菱UFJ銀行では、リノベーションにあたり以下のローンを選ぶことができます。
【三菱UFJ銀行の住宅ローンとリフォームローン】
住宅ローン | リフォームローン | |
金利 | 変動0.475% | 変動1.99~2.875% |
借入期間 | 2~35 年 | 0.5~15年 |
借入金額 | 500 万円~ 1 億円 | 50~1,000万円 |
※2022年1月14日現在
なお、中古物件の購入とリノベーションを住宅ローンで借りる場合、以下の要件を満たせば住宅ローン減税を受けることができます。
- 100万円以上の工事であること
- 増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕又は大規模の模様替えの工事
- マンションの専有部分の床、階段又は壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
- 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関又は廊下の一室の床又は壁の全部について行う修繕・模様替えの工事
- 耐震改修工事(現行耐震基準への適合)
- 一定のバリアフリー改修工事
- 一定の省エネ改修工事
要件を満たし、2022年12月31日までの間に入居した場合には、毎年末の住宅ローン残高又は住宅の取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が13年間に渡り所得税の額から控除されます。先ほどご紹介した住宅ローンを締結した場合、支払金利の0.475%より多く所得税が控除される計算となります。
このように、ローンを借りるハードルが低くなったことも、住宅を購入する方が増えた理由と言えるでしょう。
[ad11]リノベーションの専門家・専門業者の登場
リノベーションを専門とする人や業者が増え、住宅購入から融資やリノベーションまで一本化して依頼できるケースが増えました。従来はリフォームを行うのは一部の工務店やリフォーム専業者だけでしたが、今は大手の住宅メーカーなども参入しています。
また、複数社のリノベーション事例をまとめている総合サイトも増えました。「50万円以下」「キッチン」など条件を入力すれば、全国の事例を見ることができます。
そういった事例で勉強しながら、近所の工務店に依頼すれば、低価格でリノベーションを実現することも可能です。
リノベーションのハードルが下がった
リノベーションやDIYのブームで、「自分でもできそう!」と感じる人が増えたことも、リノベーションが人気となった理由です。
安価な材料や設備が増えたことにより、業者に依頼したとしても低価格でのリノベーションが可能になりました。きちんと業者を選べば、適正な価格でリノベーションを実施することが可能です。
また、DIYに挑戦しやすい土台もできました。
- TVでは有名タレントがDIYする番組が流れ身近になった
- やりたいと思ったDIYがあれば、YouTubeでその方法をすぐに調べることができる
- 糊がいらないシール貼りのクッションフロアなど、インターネットでもDIY初心者に向けた商品が多数販売されている
上記のように、内装関係のリノベーションであれば少し勉強すればだれでも挑戦できるようになりました。
こういったリノベーションやDIYのハードルが下がったことも、リノベーション人気の理由と言えるでしょう。
[ad12]まとめ:リノベーションで自分らしく暮らせる理想の家を手に入れよう
今回は、昨今ブームのリノベーションの人気の理由について解説しました。
日本では、この十数年家族の形や働き方、価値観はどんどん多様化しています。それまではネガティブなイメージが強かった中古住宅でしたが、一つの個性として受け入れ、長くに渡って住み続けることを良しとする価値観を持つ人も増えました。
こういった人気を後押しするように、リノベーション業者や専門道具、金融機関のローンなどが増え、今では、少し勉強すれば誰でもリーズナブルに理想の家が手に入る環境が整っています。
これからマイホームを購入される方は、リノベーションも視野に入れてみてはいかがでしょうか。自分らしく暮らせる理想の家を手に入れましょう。