- 「リフォーム」と明確な定義がなく、似た意味として使用されることも多い
- リフォームに比べて費用と時間がかかる
- 既存の物件が持つ資産価値をさらに高め、物件をより魅力的なものに変えることができる
皆さんは、近年注目されるようになったリノベーションとは何かをご存じでしょうか?
事務員
浜崎編集長
今回紹介する内容は、初心者の方でもリノベーションについての詳細が簡単にわかる内容になっています。リノベーションとは何かを詳しく知りたいという方はもちろん、今まさにリノベーションを検討されている方もぜひご覧ください。
リノベーションとは?
そもそもリノベーションとはどのような意味を持つ言葉なのか、という疑問から解消していきましょう。
浜崎編集長
戸建て・マンションを問わず幅広い建物を対象にできるため、ご自身が住んでいる建物はもちろん、不動産投資や既存物件の店舗化のために利用する人も増えています。
[ad01]リフォームと何が違うのか?
リノベーションと似た意味の言葉に「リフォーム」がありますが、実は明確な定義がなく、似た意味として使用されることも多いのが現状です。不動産会社やハウスメーカーによっては明確に違いを分けて使用している場合もありますが、統一された定義はありません。
あえて違いを示すとすれば、それぞれ以下のように分けられるでしょう。
- リフォーム→古くなった建物を「元に戻す」
- リノベーション→既存の建物に新しい価値を「付加する」
どちらかといえばリフォームは現状維持・回復を指し示し、対してリノベーションは元々ある建物をより良くするといったイメージです。
リノベーションは何のために行うものなのか?
リノベーションの概要についてわかったところで、ここでは、既存の不動産物件にリノベーションを行う意味を、2つの目的に分けてご紹介しましょう。
リノベーションの目的①ライフスタイルに合った住み心地の良い住居を手に入れる
同じ家に数十年間住み続けていると、その間に家が古くなるだけではなく、子供が生まれ、成長し、独立するなどのライフイベントを経て、必要となる部屋数も設備も変わってきます。
浜崎編集長
リノベーションの目的②資産価値を高める
リノベーションを行うことで、既存の物件が持つ資産価値をさらに高め、物件をより魅力的なものに変えることができます。
例えば、立地や間取りなどは申し訳ない賃貸物件があったとして、部屋の雰囲気や設備が古いことを理由に入居者が集まらなかったとしましょう。そんな場合は物件のリノベーションを行うことで、空室期間を短くする効果が期待できます。
家賃を大幅に上げたり、高値で売却することに成功している事例も数多くあります。さらに、昨今のコロナ禍では、ホテル(民泊)需要の低迷から、もともとホテルや民泊用であった建物を、一般住宅として賃貸もしくは売却できるようにリノベーションする動きも見られます。このように、需要に合わせて、リノベーションを行うことで、建物の資産価値を高めることが期待できるのです。
リノベーションすることで得られるメリットと注意点
先ほども触れた内容に付随し、既存物件にリノベーションを施すことで得られるメリットは多数存在します。しかし、リノベーションによって発生するデメリットも、残念ながらいくつかあります。ここでは、リノベーションを行うことによる主なメリットと、デメリットともなる注意点について詳しくご紹介します。
リノベーションすることで得られるメリットとは?
事務員
浜崎編集長
一般的に新築や建て替えの7割程度の価格で済むことが多いため、費用を抑えながら、立地や設備などの理想を叶えたいという人に人気です。特に、住みたい場所が明確な人は、新築の物件のみで探すよりも、リノベーションを視野に入れることによって、選べる物件の数が大幅に増えます。
浜崎編集長
特に投資目的の物件であれば、いかに安い費用で、見栄えや機能性を良くできるかが、投資効率アップの鍵となります。そのためには、水回りを動かさずに、既製品を活用してリノベーションを済ませるなどすることで、建て替えに比べて費用を大幅に抑え、短期間で工事を終えて、早期に入居募集ができるリノベーションという選択肢が有効です。
事務員
リノベーションを行う上で知っておきたい注意点とは?
浜崎編集長
①理想通りのリノベーションを行えない場合がある
物件によっては理想のリノベーションを施せない場合があるということを忘れてはいけません。建物の構造などが原因で、理想通りの間取りを実現できない場合もよくあります。
特にマンションの場合は、隣接する部屋に影響を与えない範囲のリノベーションを行う必要があるため、戸建てよりも制限がかかりやすいです。
②リフォームに比べて費用と時間がかかる
現状維持や回復の意味を持つリフォームと比べて、費用が高くなってしまう傾向にあるのもリノベーションの欠点です。戻すといった形ではなく、既存の状態よりもよくすることが前提となっているため、必然的にリフォームよりも予算が必要になってしまいます。
また、リフォームと比べてリノベーションにかかる期間も長くなるのが一般的です。フルリノベーションの場合には、新築する場合と同等、もしくは解体を伴う分余計に時間がかかる場合もあるので注意が必要です。
浜崎編集長
③解体してから瑕疵が見つかる可能性がある
解体してから瑕疵(=欠格、不具合)が見つかる可能性もゼロではありません。その場合は、追加費用がかかったり、計画変更を余儀なくされたりする場合もあります。
④借入等が難しくなる場合がある
築年数が古い物件のリノベーションは、減税制度や助成金・補助金の対象外になる場合があります。さらに、築年数が新しい物件に比べてローン審査が厳しいことも合わせて覚えておくと良いでしょう。
リノベーションで理想の住まいを手に入れよう
今回は、近年注目されているリノベーションについて紹介しました。既存物件をより理想に近い物件に生まれ変わらせるだけでなく、より資産価値を高めて投資用不動産を高く賃貸、もしくは売却できる可能性も秘めています。
今まで新築物件やリノベーション済みの物件で探していたけれど、なかなか理想の物件に出会えていないという人は、中古物件を購入し、自分好みにリノベーションするという選択肢を持ってみてはいかがでしょうか。