- メリットは、スペースを無駄なく活用、換気扇の設置のしやすさ、料理に集中できるという点
- デメリットは、コミュニケーションが取りづらい、キッチンの中が見えてしまう、家事動線が悪くなりがちという点
- キッチンリフォームの費用を抑えたい方は、断然壁付けキッチンがおすすめ
キッチンのリフォームを考えたときに、壁付けキッチンと対面キッチンどちらにするかは迷ってしまうところです。
近年は対面式のおしゃれなキッチンも人気ですが、従来の壁付けキッチンもさまざまな魅力があるのでぜひ候補に入れて考えたいところ。
今回は、壁付けキッチンのメリットやデメリット、費用の相場を詳しく解説していきます。キッチンリフォームで悩んでいる方は、自分のライフスタイルに壁付けキッチンが向いているかどうか考えてみてください。
壁付けキッチンはどんなキッチン?
壁付けキッチンとは、キッチンの正面が壁に接して作られているキッチンのことです。「ウォール型キッチン」や「背面キッチン」などと呼ばれることもあります。
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対して、リビングを向いて作業できるように配置されたキッチンのスタイルを対面式、対面キッチンと呼びます。近年では、リビングにいる家族や来訪客とコミュニケーションをとりながら作業ができる対面キッチンが人気です。
住宅メーカーも新築物件には対面キッチンを設置する傾向にあるため、結果として壁付けキッチンに古い住宅のイメージを持つ方も増えました。
しかし、壁付けキッチンにもおしゃれなデザインはあるため、リフォームをする際にイメージだけで壁付けキッチンを却下してしまうのはもったいないですよ。
壁付けキッチンのメリット
壁付けキッチンには、主に次のようなメリットがあります。
- リビング・ダイニングを広く活用できる
- 換気扇を設置しやすく煙が充満しない
- 窓があれば光を取り入れて開放感のある空間に
- 料理に集中しやすい
それぞれのメリットについて、詳しく紹介していきます。
リビング・ダイニングを広く活用できる
壁付けキッチンの最大ともいえるメリットは、どのような間取りの部屋でもスペースを無駄なく活用できる点です。壁付けキッチンは壁にくっつく形で部屋の端に寄っているため、残りのスペースを広く使えます。
キッチンを快適に使うためには80~100㎝幅ほどの通路が必要なので、料理をする際の動線も考えなければいけません。しかし、対面キッチンの場合は動線を確保するため広いスペースが必要になるので、キッチン部分のトータル面積が広くなってしまうのです。
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浜崎編集長
換気扇を設置しやすく煙が充満しない
壁付けキッチンは換気扇の設置がしやすく、煙が部屋に充満しにくいのも大きなメリットです。
換気扇は種類によって形状や機能が異なるため、間取りによって設置可能な換気扇が限られてしまう場合があります。例えば、アイランドキッチンで天井が高い場合、換気扇は吊り型タイプがほとんど。設置できる換気扇は限りなく限定されてしまいます。その点、壁付けキッチンは、さまざまな種類の換気扇から選択できるのです。
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調理中に発生する煙には油分が含まれています。この油分が煙に乗って部屋に広まってしまうと、床や壁、家具へと付着してしまい、リビングまで汚してしまいかねません。こういったリスクを回避できる壁付けキッチンには、部屋の掃除や管理が楽になるというメリットもあります。
窓があれば光を取り入れて開放感のある空間に
壁のあるキッチンと聞くと、暗いイメージを抱く方もいますよね。しかし、窓からの自然光を積極的に活用したり照明を工夫したりすれば、明るく開放感のあるキッチンにできます。
例えば作業台の正面に窓があれば、窓を通して奥行きを出せるため開放感のあるキッチンになります。
また、すぐに窓を開けられるので、換気をしやすいのも利点です。窓際でキッチンハーブを育てたりと、窓が一つあるだけで利用方法がぐっと広がります。
料理に集中しやすい
壁付けキッチンは壁に向かって作業をするので、余計なものが目に入らず料理に集中できます。集中して料理ができるので、効率よく作業がしたい方にぴったりですね。
また、L字の壁付けキッチンにしたり冷蔵庫や収納棚などをうまく配置したりすれば、動線が短く済むのでさらに無駄のないキッチンになります。
浜崎編集長
壁付けキッチンのデメリット
次に壁付けキッチンのデメリットを紹介します。
- リビングの家族とコミュニケーションが取りづらい
- キッチンの中が見えてしまう
- 家事動線が悪くなりがち
それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
リビングの家族とコミュニケーションが取りづらい
壁に向かって調理作業をする壁付けキッチンは、リビングで団らんをする家族や来客とコミュニケーションが取りづらくなってしまいます。
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浜崎編集長
子供が小さいうちは、料理をしている最中も見ておきたいという方もいますよね。その場合は、リビングの方を向いて作業ができる対面型がおすすめです。
キッチンの中が見えてしまう
リビングとキッチンを隔てる壁がないので、リビング側からキッチンの様子が見えてしまいます。物を出しっぱなしにしていると乱雑に見えてしまうので、キレイに保って置く意識が必要です。
人に見せたくないゴミ箱などは、シンクや作業台の下に隠すこともできます。食器棚や収納ユニットもリフォームするのであれば、下部にダストボックスを収容するスタイルも候補に入れてみてください。
家事動線が悪くなりがち
壁付けキッチンは、キッチンの後ろにダイニングテーブルを設置すると、食器棚などの収納棚や冷蔵庫はキッチンの横に置くことになります。その場合、家事動線が一直線になってしまうため、動きが多く効率が悪くなる可能性があるのです。
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壁付けキッチンのレイアウト
壁付けキッチンのレイアウトは、I型とL型に分類されます。配置によって使い勝手が変わるので、部屋の大きさやテーブルの置き方など、ダイニングのレイアウトとトータルで考える必要があります。
シンクやコンロが一直線に並んだⅠ型キッチン
I型キッチンとは、シンク・コンロ・調理台が横一列に並んだキッチンのことです。
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費用については後程ご説明しますが、I型キッチンは他のタイプと比較すると価格はリーズナブル。その理由としては、複雑な形をしていないため、キッチン本体にかかる材料費や加工費が抑えられるからです。
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作業効率が良いL型キッチン
L型キッチンとは、その名の通りL字型に配置されたキッチンのことです。L型キッチンはシンクとコンロが直角に配置されています。そのため、I型キッチンとは異なり、「シンク・コンロ・冷蔵庫」の3つの点からなるワークトライアングルを省スペースで配置できるため、キッチンでの作業動線が良くなるのが最大のメリットです。
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一方で、デメリットとしては、キッチンのコーナーがデッドスペースになりやすいことや、I型と比べると広いスペースが必要になるといった点が挙げられます。
目隠しにもなるカウンターを設置
スペースに余裕があれば、腰くらいの高さのカウンターの設置がおすすめです。カウンターの設置によって、リビングダイニングからキッチンが丸見えになってしまうのを防げます。収納スペースも多めに確保できますね。
アイランドキッチンのように、リビングにいる子供の様子を見ながらカウンターで下処理をするなどの使い方ができます。さらに、子供がキッチンに立ち入らないようにするためのベビーゲートも取り付けやすくなりますよ。空間に余裕がある場合は、カウンターの設置がおすすめです。
壁付けキッチンの費用相場と比較
リフォームをした場合の費用はどれくらいかかるのか、費用の相場を紹介します。
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浜崎編集長
- ワークトップ(調理スペース)
- コンロ
- シンク(流し)、水栓
- レンジフード
- 各収納
それ以外の費用とは、下記のような工事費です。間口はどのくらいか、オプションはどうするのかなど、どのような施工になるかで大きく変わってきます。
- 既存キッチンの撤去工事費用
- 既存キッチンや廃材の処分費用
- 新規キッチンの組み立ておよび取り付け工事費用
- 職人さんの人件費や交通費
- その他オプション工事費用
壁付けキッチンの費用相場
壁付けキッチンにリフォームする場合の費用相場は70万円ほどです。多くの場合50~70万円でリフォームが可能。この価格帯だと、各メーカーのスタンダードなⅠ型キッチンタイプ製品を選べます。
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L型キッチンは、Ⅰ型キッチンと比較すると高価格帯になりますが、70~100万円の価格帯で取り付け可能です。
さらに、100万円以上かけてリフォームすれば、ハイグレードクラスのキッチンを実装したり、大きなオーブンなどの付随設備を充実させたりもできます。
壁付けキッチンと対面キッチンの費用比較
壁付けキッチンと対面キッチンで費用を比べてみます。対面キッチンは、アイランドタイプとペニンシュラタイプに分けられますが、いずれにせよ壁付けキッチンに比べて費用は高くなりがちです。
ペニンシュラ型で60~200万円程度、アイランド型の場合では値段がさらに高くなり、150~300万円程度かかります。つまり壁付けキッチンにした場合と比較すると、対面型は~200万円程度高額になるのです。
浜崎編集長
まとめ
対面キッチンが人気を集める反面、どこか古臭いイメージをもたれてしまうことがある壁付けキッチン。しかし、限られたスペースを広く有効利用できることや、換気周りの利点、料理に集中できることなど、壁付けキッチンならではのメリットも多くあります。
また、対面型に比べると、リフォームの費用が大きく抑えられるのも魅力ですよね。キッチンのメリット・デメリットと費用相場から、ご自身のライフスタイルに合ったキッチンを是非見つけてみてください。