マンション売却で引っ越しはいつすべき?流れからみるベストなタイミング

この記事のざっくりしたポイント
  1. マンション売却の引っ越しは基本残代金決済までに終わらせる
  2. マンション売却後に新居が見つからない場合は仮住まいを見つけよう
  3. 住民票の移動や証明書類などの住所変更は忘れずに!

友人からマンション売却の相談を受けているのですが、次の住まいへの引っ越しをいつしたらいいのかを悩んでいるようです。

そうですね。 マンション売却による引っ越しはタイミングを間違ってしまうと余計な出費を増やすことに繋がりますよ。

早すぎると新しい住まいと売却しようとするマンションのローンとの2重払いになってしまうし、遅すぎると引き渡しに影響しますよね。

確かに多くの人が引っ越しのタイミングを悩んでいると思います。 具体的に次の住まいへの引っ越しのベストのタイミングはいつなのでしょうか。 実際にマンションの売却時の悩みとして次の住まいへの引っ越し時期を挙げる人は多くいます。

マンションの売却時の引っ越しに関する悩み
  • いつ引っ越しすればいいのか?
  • 次の住まいが見つからなかった場合はどうすればいいのか?
  • 引っ越しにおける注意点にはどのようなものがあるのか?

マンション売却時における引っ越しのタイミングなどについて詳しく解説していきましょう。

マンション売却の引っ越しは基本残代金決済までに終わらせる

マンションを売却する際、次の家への引っ越しは基本的に残代金決済までに終わらせましょう。 一番お金がかからない方法としては引き渡しの1日から2日前に退去して引っ越し先へ住み替えることです。

逆にいうと残代金決済日までには必ず引っ越しを行っておかなければいけません。 そうしなければ引き渡しが完了できずに契約違反となってしまいます。

引き渡しの時に、引っ越し先が見つかってなくて、そのまま住んでしまったらどうなるのですか。

荷物が残っていたり、まだ住んでいると引き渡ができません。 マンションを買ったけど引っ越したいと思っている買主さんに迷惑をかけてしまいます。 最悪の場合、売買契約が流れてしまい、買主さんから損害賠償を請求される可能性も否定できません。

あまりにもぎりぎりで引っ越しを予定していると、不測の事態で引っ越しができなくなった場合、大変なことになりますね。

費用負担のことを考えるとできるだけ引き渡し日と引っ越し日を合わせた方がいいのですが、 あまりにも引っ越し日と引き渡し日が近いと、引っ越しの際にあやまって売却するマンションに傷をつけてしまった場合、修繕負担は売主で合わせなければいけません。 修繕の日数が引き渡し日に間に合わないというケースも考えられます。

MEMO
引っ越しを巡るトラブルはいくつか考えられます。 できることならば余裕をもって最終的に買主に万全の状態で引き渡せるように確認ができる程度にスケジュールに余裕を持っておきましょう。

マンション売却の流れを6つのSTEPで解説                                 

では実際のマンション売却までの流れを詳しく知ることで自分なりに引っ越しの目安を付けることができます。 マンション売却まで6つのSTEPで詳しく解説していきましょう。

STEP1.情報収集と査定依頼を出す

まずは自分の売却しようとしているマンションがどのくらいの金額で売れるのかを調べなければいけません。 中古マンションとの比較や、同じ分譲マンションの相場を調べる必要があります。

一番おススメの査定方法はマンション一括査定サイトに出してみることです。 一定の情報を入力するだけで、複数の不動産会社からマンション売却の査定を行います。 わざわざ不動産会社に行くことなく複数の情報を得ることができます。

MEMO
複数の不動産会社からくる査定を見て売却する価格を決定しましょう。

STEP2.不動産会社と媒介契約を締結させる

マンションの売却価格を確定したら、次に行うことは不動産会社と媒介契約を締結しましょう。 媒介契約とは売却に関することを依頼する媒介契約の締結となります。 自分の満足ができる査定やサービスが期待できる不動産会社に依頼して売却活動がスタートです。

媒介契約には以下の通り 3つの種類があるので、どの媒介契約を結ぶのかについても考えておきましょう。

3種類の媒介契約
  1. 一般媒介契約:いくつかの不動産会社と不特定多数売却に依頼することができる契約
  2. 専任媒介契約:不動産会社は1社のみ、しかし、売主自身で買主は探すことができる契約
  3. 専属専任媒介契約:不動産会社は1社のみ、売主自身で買主も探すことができない契約

STEP3.マンション売却活動を始め、買い手を探す

媒介契約の締結をもって不動産会社は売却の仕事を行います。 インターネットへの掲載や物件パンフレットの作成、店頭掲示といった手段で広告掲載を行い買主を見つけるのです。 不動産会社からの報告は締結した媒介契約の種類によって異なります

一般媒介は特に報告の定めはありません。 専任媒介契約は7営業日に1回は最低でも報告を行わなければいけません。 専属専任契約は5営業日に1回は最低でも報告を行わなければいけないという契約です。 この間、売主は特に行動を起こすことはありません。

STEP4.買い手が決まったら不動産売買契約を結ぶ

買主が見つかると契約に向けて双方の条件をすり合わせる作業になります。 例えば買主から売買金額の交渉が入る、融資付き特約を認める。 買主が気になった部分の修繕を行うかの判断をするなど、条件交渉に対して応じるか応じないかの判断が必要になります。 そして条件の折り合いがついたら売買契約となります。

不動産の売買は一旦売買契約を結んだ後に決済となり、売買契約を締結するさい買主から売主へ手付金を支払って契約するのが一般的です。

STEP5.マンション引き渡しの準備を始める

売買契約まで結んだら、いよいよ引き渡しを待つのみです。 この間に荷物の整理や引き渡しまでの引っ越しのスケジュール決めなどを行わなければいけません。

またマンションの場合だと駐車場は借りている場合が多いので、解約の手続きや公共料金の手続き、その他引っ越しに関わるさまざまな準備を行って引っ越しに備えておきましょう。 引っ越しのリミットはマンションの引き渡し前日までです。

前述しましたが引き渡し日までに引っ越しをしなければ、買主がマンションを購入したが引っ越しができないという事態におちいります。 新しい住まい探しも含めスケジュールを立てて行動しましょう。

STEP6.残代金を貰い、物件を引き渡す

いよいよ物件の引き渡しです。 手付金を差し引いた売買価格の残代金を受け取り、ローンを組んでいる場合は抵当権の抹消、買主への所有権移転申請などを行って引き渡しは完了します。

このような流れでマンションの売却は行われるのです。 売却に対する動きを行ってから引き渡しまでかかる日数は各々異なります。 すぐに決まる場合もあれば、長期に渡って売れない場合もあり6つのSTEPに要する時間はさまざまです。

マンション売却後に新居が見つからない場合は仮住まいを見つけよう

マンションが売却できそうなのは良いんですが、その間に新しい住まいに住めない状況だった場合はどうなるのですか。

住まいが見つからなかったから引き渡しを延ばしてくれというお願いは基本的に出来ません。 最悪。契約不履行となり、損害賠償請求にもなりかねません。 新しい住まいが工事中で住めないなどといったケースの場合には仮住まいをおすすめします。

仮住まいって何ですか?

仮住まいとは、例えば新しく住もうと思っている家が完成しておらず、住めない場合や購入した新しいマンションの引き渡しが終わっていない場合に利用されます。 一旦賃貸マンションに住んで新しい家の完成や引き渡しの間、一時的に住まいを見つけることです 。

マンションを売却するときにスムーズに次の住まいへ移れないことも少なくありません。 そのようなときには仮住まいで一時的に住む場所を見つけるケースが見受けられます。

では売却して引き渡しが近づいても新居が見つからない場合はどうすればいいのでしょうか。 それにはこのような対応方法があります。

売却して引き渡しが近づいても新居が見つからない場合の対処方法
  • 実家が近くにある場合は実家に住む。
  • ウイークリーマンションやマンスリーマンションを利用する。
  • 引き渡しがまだなら、ぎりぎりまで引き渡しを伸ばしてもらう。

しかし、どの案もいくつかの問題点が考えられます。 マンションを売却する場合は次の住まいも計画的に考えて行動しましょう。

住民票の移動や証明書類などの住所変更は忘れずに!

STEP5で引き渡しの準備の際にも述べましたが引っ越しの諸手続において忘れてしまいがちなものがあります。 住民票の移動や各種証明書の手続きなどです。

各種諸手続きには例を挙げると会社で補助が出ている場合には新居に移った旨の連絡や保険証や免許証の住所変更など実は色々と手続きは多いのです。

注意
マンションの売却や引っ越しのわずらわしさで忘れがちになることですが、行わなければいけないことをメモなどして忘れないようにしておきましょう。

まとめ

マンションの売却は住まいが変わるということですので非常に労力がかかる作業です。 引っ越しもその中のひとつですがマンションの売却ばかり考えがちになり、引っ越しの準備を大慌てで行ったなどの失敗談もよく耳にします。

まずはマンションを売却するまでの流れをしっかりつかんで、いつ引っ越しをすればよいかのスケジューリングを自分なりにたてておきましょう。 どうしても次の住まいが見つからないとか引き渡しまでに次の住まいが完成しないなどの局面になってしまったら仮住まいに住む方法もあります。

また住民票の移動や各種証明書の手続きなど、引っ越しにはそれにかかわる手続きが多いです。 手続きを忘れないように、新しい住まいで気持ちいいスタートが切れるように取り組んでいきましょう。