- マンションリフォームのプロフェッショナル
- 住人だけではなくマンションの管理組合からも頼られる存在となる
- 今後も頼られる存在として注目を浴びる資格となる
事務員
浜崎編集長
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築年数が経過してくると中古マンションなどは今の時代に合わなくなり、リフォームして住みやすくすることを考えます。そこで今後、活用しやすいと思われている資格がマンションリフォームマネージャーです。
ではこのマンションリフォームマネージャーは、どのような資格で、どのような役割を持っているのでしょうか ?
試験概要も含めマンションリフォームマネージャーについて解説していきましょう。
マンションリフォームマネージャーとは
マンションリフォームマネージャーとはマンションの中でも住まい部分のリフォームについて高い専門知識と技能を有すると認められた者に与えられる資格です。デザイン性の提案や設計、施工管理においてユーザーに満足感と安心感を与え、満足できるリフォームを実現するための資格といえるでしょう。
国家資格ではありませんが公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理センター認定の資格として平成4年に発足しています。2020年現在では既に有資格者が1万人を越えています。築年数経過に伴うマンションリフォームは多くの人が注目しており、マンションリフォームマネージャーに対する期待は高いといえるでしょう。
マンションリフォームマネジャーの必要性と役割
この制度が設立された背景にはマンションリフォームを行う場合にさまざまな制限がかかってトラブルになりやすいことが原因として挙げられます。一戸建てにはない特性が分譲マンションにはあるのです。住まいの部分だけをリフォームするのですが管理組合の調整や構造体の確認、排水関係の調査などが必要になってきます。
また上下階への連絡やさまざまな工事業者が手掛けますので、業者との連携など求められる役割は非常に多岐にわたるといえるでしょう。マンションは所有者とはいえ近隣住人に影響を及ぼすことが多いので、きちんと取りまとめることができるプロフェッショナルの役割は、非常の大きいものだといえます。
マンションリフォームマネージャーの合格率(2021年度)
マンションリフォームマネージャーの合格率は35.3%と決して高いものではありません。管理組合が支援できるほどに専門知識を有するものがマンションリフォームマネージャーの称号を得ることができます。2021年度の合格者は123名で受験者は348名程度ですので、まだまだ認知が少ないとされる資格です。
【2022年度】マンションリフォームマネージャーの試験概要
事務員
浜崎編集長
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まだまだ受験数が多くありませんので、どのような試験概要なのかをあまり知らない人も多いでしょう。ここからはマンションリフォームマネージャーの2022年度における試験概要について解説していきましょう。
受験資格と試験日時
マンションリフォームのスペシャリストとしての位置づけになるマンションリフォームマネージャーは、所定の試験を受けて合格することでマンションリフォームマネージャーの登録を申請することが可能です。受験資格は特にありません。誰もが受験できる資格です。
試験日時は2022年10月2日(日)に実施を予定しています。年に1回しか受験できませんので、この日に照準を合わせて勉強期間をとり、試験勉強に取り組みましょう。
試験内容と申込区分、受験料
試験内容は学科試験の4肢択一式50問で120分。マンションプランニングに関する設計製図試験が1問180分の2科目を受験します。申し込区分は両方受験しても良いですし、どちらか一方を受験しても構いません。両方合格した受験者がマンションリフォームマネージャーの称号を得ることができます。
学科試験の出題は5分野からの出題です。
- 計画・基礎知識
- 法規・規約・制度
- マネジメント
- 住戸内各部のリフォーム
- 設備リフォーム
設計製図試験の出題はリフォーム設計図面を作成します。受験料は3パターンに分かれています。
- 学科、製図両方の受験 14,300円
- 学科のみ 11,000円
- 設計製図のみ 11,000円
試験場所と受付期間
試験場所や受付の期間を見てみましょう。2022年度の試験地は、札幌・東京・名古屋・大阪・福岡となっています。受付期間は2022年7月19日(火)から2022年8月31日(水)です。受験申込書のみ7月1日からダウンロードが可能です。申込期間は1カ月半程度なので忘れないように申し込みしなければいけません。
申し込みから合格までの流れ
2022年度における申し込みから合格までの流れを簡単に説明します。
マンションリフォームマネージャーの資格を取得するメリット
マンションリフォームマネージャーの称号を得たということは、マンションリフォームに関しては高い専門性に対する知識や能力を持っていると認められたということです。資格はお客様にとって信頼性を高める大きな武器になります。マンションの住人からリフォームの相談を受けることはもちろんです。
更にマンション内のリフォームトラブルに頭が痛い管理組合にとってもマンションリフォームのプロフェッショナルは大きな存在となります。マンションの住人も管理組合もマンションリフォームに対してあまり詳しくはありません。リフォームを依頼するにしても、高い金額を請求されるのではないかという不安を抱えながら頼んでいる人も多いといえます。
そこにマンションリフォームにおけるプロフェッショナルのアドバイスは非常に心強く感じます。マンションリフォームマネージャーはマンションリフォームに関して、右に出るものがいないくらい信用される存在となる可能性が高いでしょう。
マンションリフォームマネージャーは試験対策はどうする?
事務員
浜崎編集長
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合格率が決して高くはないマンションリフォームマネージャーの資格ですが、どのような対策を行えば良いのでしょうか?独学でも可能なのでしょうか。基本的に学科対策は独学でも対策は可能です。テキストや過去問などもネットやアプリなどで取得可能です。
特に気になる試験内容が設計製図の試験です。設計事務所に勤務している会社員は設計に慣れているでしょうが、中には全く設計製図など経験がないという人も多いでしょう。ここからは、マンションリフォームマネージャーの試験対策について解説します。
対策講座が用意されているので受講する
平成4年からマンションリフォームマネージャーの試験が実施されていますので、参考書なども販売されています。まずは、そちらを購入して合格へ向けて勉強する方法が挙げられるでしょう。他にはいくつかの団体では対策講座を行っています。3つの資格スクールや団体を紹介しましょう。
- 設計製図対策講座 2022年8月28日(日)、9月4日(日)、18日(日)計3回 66,000円
- 在宅学科対策講座(音声CD) 22,000円
- MRM講座 オンライン【学科対策】10回 2022年5月~7月 66,000円
- 学科1日(オンラインZOOMウェビナー)、設計製図2日 学科のみ17,000円、学科・設計製図セット46,000円
主に学科は1日程度の講座が多いようですが、製図は複数回の受講となっている講座が多いですね。費用は団体によって異なりますが、17,000円から66,000円と多少幅がありますので、各団体のHPなどで確認してください。
まとめ
今後、築30年を超えるマンションが200万戸となる時代に突入します。その中で求められるのがマンションリフォームのプロフェッショナルです。マンションリフォームマネージャーはこの時代に欠かせない資格となる可能性を秘めています。
マンションリフォームのプロフェッショナルは住人だけではなくマンションの管理組合からも頼られる存在となるでしょう。平成4年から始まったマンションリフォームマネージャーの資格は今では1万人を越える資格者が存在します。しかし今後、築年数の経過とともに、古いマンションが増えてくる中において、マンションリフォームマネージャーはまだまだ需要が多く、今後も頼られる存在として注目を浴びる資格となるでしょう。